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シュガーマンのマーケティング30の法則 お客がモノを買ってしまう心理的トリガーとは
ジョセフ・シュガーマン
フォレスト出版 刊
発売日 2006-03-08


商品の説明
シュガーマンのマーケティング30の法則
著者は米国のダイレクトマーケティングの世界で大きな成功を収めた人物だ。カタログ販売やテレビのショッピング番組で売り上げを左右するのは言葉の力だと言う。たった1つの表現、説明の順序、力点の置き方を工夫するだけでセールスの成績は劇的に上がると言い、そのノウハウを30のポイントに絞って明かす。また、通信販売のみならず、人的販売の現場でも応用できるように解説を加えていく。
手ごわい顧客の心を動かし、ついには購買を決めさせてしまう「心理的トリガー(引き金)」の存在を見極めろと指南する。“引き金”の1つが「一貫性の原理」だ。ある商品本体と付属品を売りたい場合、まずはシンプルに本体のみの購入を促せという。セットの価格には二の足を踏んでいた顧客も、本体を買うと決断した瞬間から一貫した購買行動を取ろうとする心理が働く。結果として「ついで買い」には寛容になると解説。また、商品に欠点がある場合は、最後に明かすのではなく、真っ先に伝えてしまうと案外納得してもらえると言う。

そのほか「顧客はまず商品を感覚で納得し、その後に理屈を求める」「その商品を既に所有する人々を魅力的に語って、『帰属欲求』を満たしてやれ」など、ユニークな助言が続く。


(日経ビジネス 2006/05/29 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)



もっともです。 2007-02-24
マーケティングでは基本的な事ばかりですが、確認と言う意味で、大変お世話になりました。「販売はシンプルに、単価アップはその後!」おっしゃる通りです。



一連のK氏の一派では一番の実力派だけあって、内容もしっかりしていて好感が持てます。彼の著書は全て読んでいますが、机上の空論コンサルが多い中で、数少ない実力派といえるでしょう。彼の本は買っても損無しです。





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製造業崩壊―苦悩する工場とワーキングプア
北見 昌朗
東洋経済新報社 刊
発売日 2006-12



モノづくりは人づくり 2007-03-20
 日本の製造業(生産工場)を顧客にして生産材を納める仕事をしている商社(中小企業)

の経営者ですが、日頃私も感じている日本のモノづくり業界の実態が詳細な分析を基に

して分かりやすく描かれていると思いました。製造業と商業の違いはありますが、社員と

その家族を守る立場として我が身のことのように考えてしまいました。

 特に「ものづくりは人づくり」という部分では賛成出来る点が多いと同時に反省させられる

事ばかりでした。幸い当社は現在は新卒採用だけになり、定着率も悪くないと思いますが、

社員とのコミュニケーションとなると疑問符が打たれます。昔風の中小企業のオヤジさんに

なれ、と言われても「時代の違い」を感じてしまっていました。けれど中小企業だからこそ

できるアットホームな社風は、やはり作っていかねばならないんでしょうね。

 とにかく日本の製造業の生産に深く関わる私たちにとって、製造業が崩壊したら大変な

ことです。日本製造業の今後に警鐘を鳴らすと同時に、いつかは日本のモノづくりだけで

なく、「ものづくりは人づくり」として「日本人そのもの」がその技術を持って世界に出て

行って活躍する日が来なければならないのかな、と考えさせられる一冊でした。

難しそうなタイトルの割に読みやすい本でした。


人間回復の経済学
神野 直彦
岩波書店 刊
発売日 2002-05


出版社/著者からの内容紹介
好況時は過重労働,不況時はリストラ.私たちはまるで経済のために生きているかのようだ.これは本来の姿なのか? また,現在の閉塞状況は打開できるのか? いまこそ人間に従属する経済システムをつくるべき絶好の機会であり,閉塞打破のカギにもなる.人間社会,政治,経済の3者のあるべき形を提案する,斬新な経済社会論.


新たな「人間回復」の経済学を求めて! 東大教授で財政学を専門とされる神野先生といえば、岩波書店のシンポジウム『経済危機と学問の危機』における発言くらいしか念頭になかったので(とはいえ彼の発言は実に示唆に富んでいた)、読む前から少しワクワクした気分であった。著者の問題意識は、第1章の「経済のための人間か、人間のための経済か」を通じて明快に論じられている。私の不勉強のせいか、財政社会学という学問分野については全くその内容を知らなかったが、「財政学に社会経済学を取り入れようとした財政社会学は、1980年代頃から息を吹き返す」(16頁)と記されてあった。社会総体を構成する3つのサブシステムである「経済システム」・「政治システム」・「社会システム」の安定的な相互依存関係を重要視するアプローチを財政社会学においては堅持するようであるが、著者が言うように、こうした視点そのものが、主流派の新古典派経済学では欠落している。人間は合理的経済人=ホモ・エコノミクスではなく、知恵を有したホモ・サピエンスであるという一貫した人間観に基づく諸考察に、学ぶべきことは多かった。「失われた10年」の内実や「ケインズ的福祉国家破綻」の総括も多面的な角度から説得的な議論が展開されている。個人的に最も印象に残った箇所は、第5章「ワークフェア国家へ」だ。それは、ワーク(仕事)とウェルフェア(福祉)との造語らしいが、著者が想定する知識社会においては、個人的な知的能力と知識を自由に与えあう人間のきずな(相互信頼、共同価値、連帯などの「社会資本」)を兼ね備えた「知識資本」こそ決定的な要因となる。こうした主張を補強するべく紹介された、スウェーデンにおけるさまざまな改革例・実践例も興味深かった。残念ながら、「人間回復」の経済学がいかなるものであるかは必ずしもよく分からなかったが、本書を契機に一人一人が検討すべき課題なのだと思い直し、今はレビューを終えたい。




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