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悪夢のサイクル―ネオリベラリズム循環
内橋 克人
文藝春秋 刊
発売日 2006-10



21世紀の経済学批判 2007-02-24
ひとつの妖怪が世界を歩き回っている。市場原理主義という妖怪が。内には規制緩和、外にはグローバリズムとして我々の住む世界を変えてきた市場万能主義。現代経済学のパラダイムとして先進国の指導者達が信奉するネオリベラリズムに対する包括的かつ根底的な批判の書である。

海外マネーの流入と流出を場所を変えながら大規模に繰返すなかでビッグビジネスにとっての好景気が継続する一方でより多くの人に経済的しわ寄せが行った。バブルや地方財政の困難がどうしておきたのかも明快に理解することができる。

二点疑問が残った。第一に、ネオリベラリズム循環の過程で米国や日本の中流層の解体が進んだ一方、中国はじめ多くの貧しかった人たちは豊かになったことをどう評価するか。第二に、著者は、働いて手にしたお金と投機的なマネーは違うというが、お金とマネーが同じものであることが全ての背景にある。

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金と芸術 なぜアーティストは貧乏なのか
ハンス アビング
grambooks 刊
発売日 2007-01-01



出版社/著者からの内容紹介
著者のハンス・アビングはオランダのアムステルダム大学で経済
学の教鞭をとる異色のアーティストです。本書では、経済という観点から芸術界
を支える構造を明らかにしています。エンターテイメント業界やスポーツ業界な
ど、関連する事例にも目配せしながら、美術以外の芸術全般に当てはまる議論を
展開しています。

出版社からのコメント
本書で取り上げられている事例は原則として欧米を中心としたも
のですが、日本の実情を鑑みても大いに当てはまるところがあり、賛否はともか
く、少なくとも議論の端緒の役割は果たすものと考えます。アート・マネジメン
トや美術館の運営に関心が集まり、また格差について議論される昨今の社会状況
において、本書は芸術や経済に関心を持つ人のみならず、多くの人々にヒントを
与えてくれます。

カバーの折り返し
金と名誉を手に入れるひと握りの「勝ち組」アーティストと
バイトや家族・パートナーが頼みの綱の膨大な「負け組」アーティスト。芸術を
消費することでステータスを高める「上流階級」と何となくそれを仰ぎ見る「下
流階級」。
この差は何だ!?
芸術を媒介に明かされる較差社会のメカニズム!





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