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小泉官邸秘録
飯島 勲
日本経済新聞社 刊
発売日 2006-12


内容(「MARC」データベースより)
米国同時多発テロ、北朝鮮外交、郵政民営化など様々な難局に官邸はどのように対応したか。小泉内閣で主席総理秘書官を務めた著者が初めて明かす、決断と改革の真実。政策決定の舞台裏を、内部者ならではの視点から克明に描く。


密度にムラがあるので減点します 2007-03-16
週刊誌では闇の権力者のごとく描かれていた飯島秘書官は、実は小泉元総理の名執事に他なりませんでした。日本では稀に見る長期政権の裏で、「秘書官は二君に仕えず」と宣言し、役人から「これは」と思える人材を集めてチームを作り、元総理を支え続けたのです。



竹中元大臣は市井の有識者から人材を募りましたが、飯島秘書官は役人との交流の中で人材を見出し、一本釣りしていたのが面白いところです。しかし、内閣参事官として参集した役人も、竹中元大臣のスタッフに引けをとらず、時に出身省庁と対立しながらも、その使命を完遂しました。



マスコミが「丸投げ」と書いた裏側で、小泉元総理が見事にツボを抑えた政策決定と指示を出し続けていたことも面白いですけれど、やはり特筆すべきが「職業的外交」と「政治的外交」に関する秘書官の考え方でしょう。



役人が行う「職業的外交」では、問題は起こさず、起こっても最小限に留める傾向があります。形式上の友好関係はそれで保たれるかもしれません。相手の面子も潰れないかもしれません。しかし、そのために主張すべきことを主張せず、唯々諾々と相手の言いなりになっていては、取れるものも取れず、尊敬もされません。



小泉元総理は、サウジの王子に「日本は石油依存から脱却し、バイオ燃料を推進する」と言い放ち、先方から「そうなるまでに必要な石油は供給する」と言わせました。外務省のシナリオは崩れましたが、先方から言わせたのが重要なのであり、これを損失と考える人はいないでしょう。



こうした面白いところばかりあればよかったのですが、中盤に差し掛かるにつれ、BSEや不審船など、事実関係を追っただけの部分が目に付くようになります。総理の仕事は実に幅広い。すべて高密度で書き込んだらページが何枚あっても足りないのでしょうが、やはり、密度にムラがあれば減点対象とすべきでしょう。

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