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「陰」と「陽」の経済学―我々はどのような不況と戦ってきたのか「陰」と「陽」の経済学―我々はどのような不況と戦ってきたのか
リチャード クー
東洋経済新報社 刊
発売日 2006-12


内容(「MARC」データベースより)
1930年代の世界大恐慌も今回の日本と同じバランスシート不況だった。「大恐慌の教訓」を拠り所にする主流派経済学の分析・理論を日本の経験をもとに論破。戦後最長の景気拡大に潜むリスクを考察する。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
クー,リチャード
1954年、神戸市生まれ。76年、カリフォルニア大学バークレー校卒業。ピアノ・メーカーに勤務した後、ジョンズ・ホプキンス大学大学院で経済学を専攻し、博士課程修了。FRBドクターフェローを経て、81年、米国の中央銀行であるニューヨーク連邦準備銀行に入行。調査局、外国局などでエコノミストとして活躍し、84年に野村総合研究所に入社。現在、研究創発センター主席研究員、チーフエコノミスト。98年から早稲田大学客員教授も務める


条件付きで★5つ 2007-01-24
クー氏の前著「デフレとバランスシート不況の経済学」の続編的な内容です。この本を読んでいる方にとっては得るものは少ないかも知れません。しかし、クー氏の説明はくどいほど丁寧であり、経済学の門外漢の方でも腰を据えて読めば、ぐっと知識がつくいい本です。


さらに詳しい情報はコチラ≫


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マンキュー経済学〈1〉ミクロ編マンキュー経済学〈1〉ミクロ編
N.グレゴリー マンキュー
東洋経済新報社 刊
発売日 2005-09


内容(「MARC」データベースより)
マクロ経済学入門のグローバル・スタンダード・テキスト。「経済学の10大原理」を大胆に提示。「ミクロ経済学のフロンティア」の章が追加され、さらに充実した2000年刊の第2版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
マンキュー,N.グレゴリー
ハーバード大学教授。1958年生まれ。1980年プリンストン大学を卒業。1984年マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得後、1987年29歳の若さでハーバード大学教授に就任。2003年より2005年まで大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務める。経済学の一流誌に掲載された論文は数多く、またマクロ経済学の定番テキストである『マンキューマクロ経済学』の著者でもある

足立 英之
1940年広島県生まれ。1963年神戸大学経済学部卒業。1970年ロチェスター大学Ph.D.現在、流通科学大学情報学部教授

石川 城太
1960年千葉県生まれ。1983年一橋大学経済学部卒業。1990年ウェスタン・オンタリオ大学Ph.D.現在、一橋大学大学院経済学研究科教授

小川 英治
1957年北海道生まれ。1986年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。一橋大学博士(商学)。一橋大学大学院商学研究科教授

地主 敏樹
1959年兵庫県生まれ。1981年神戸大学経済学部卒業。1989年ハーバード大学Ph.D.現在、神戸大学大学院経済学研究科教授


良い本だと思います。 2006-12-26
辞書ぐらい分厚い本です。とりあえず見やすいのが良いです。

学校では指定されているわけではないので、個人的に買って

読んでいます。全部読んだわけではないので、内容の評価は

できませんが、問題もついていて着実に知識が定着している

感じです。


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資本論〈第1巻(上)〉資本論〈第1巻(上)〉
カール マルクス
筑摩書房 刊
発売日 2005-01


 ずっと昔から気になっていながら、怖くて読めなかった本、それがこの「資本論」である。怖かった理由は想像がつこう。もちろん、真っ赤に染められてしまいそうで怖かったのである。また、経済学をある程度知らないと読めないのではないか、という別の恐怖もあった。前者については、幸いソ連崩壊、ベルリンの壁崩壊でその恐怖は薄らいだ。大昔ドイツ語を習ったことがある三島氏が訳者の一人であるこのシリーズの出版を機会に、意を決してこの恐ろしい書物に取り組んでみるつもりになった。
 まず、後者の恐怖についてはまったくの杞憂であることがわかった。マルクス自身、序文で、「労働者のために書いた。なるべく易しく書いたが、最初の労働価値説の部分だけは少々込み入っているけどごめんなさいね」と断っている。確かに、この部分を乗り切るとずっと楽に読めるし、この部分についても「センテンスは理解できても意味はさっぱりわからない」ラカンや「センテンスも理解不能、意味も理解不能」のデリダのような不当な難解さはまったくない。また、経済学の予備知識はほとんど不要である。あえて読むならばマルクス自身による「賃金・価格および利潤」に眼を通しておくと楽であろう。
 では前者についてはどうであろうか? この本には「万国の労働者団結せよ」とか「プロレタリアによる共産主義革命こそが救われる道だ」などのイデオロギー的要素はほとんど出てこない。多くは悲惨な十九世紀の工場労働者の実態に切々と触れられる文であり、マルクスが経済学の研究を通じてこれらの人々の救済を考えたという動機はよくわかる。彼は優れたヒューマニストだったのであろう。
 ひとつ注意しておきたいのは、この本の原題のことである。ドイツ語ではDas Kapital,英語ではCapitalであり、決してCapitalismではない。つまり、ここで彼が行っているのは資本主義システム全体の分析ではなく、資本が形成されてゆくプロセスに分析の焦点が当てられていることには留意しておいてよいだろう。
 訳は極めて読みやすい。また、文庫本でこの本を読むのは読みやすさの観点からも望ましくないだろう。他の方も書いておられるように、続刊の出版が切に望まれる。




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