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エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」
河邑 厚徳 /グループ現代
日本放送出版協会 刊
発売日 2000-02



「お金って何?」を根本から答えてくれる。現代のいびつな金まみれの社会を正してくれる必読の書 2007-01-16
農家の人が作った野菜で稼いだお金と、投資家が稼いだお金とは違う種類のお金である。というメッセージには、心にずっとあったわだかまりを言葉にしてもらったような気持ちがする。



例えば「金融商品」というものがある。子供のころから、「なんでこれが商品なんだろう」と思ってきた。何を作ったのか?何の役にたつのか?投資家達は、企業の可能性にたいして援助していると言うだろう。でもそれは言い訳であってそんなこと考えて投資している人たちなど皆無に等しい。



この本が非常に面白いのは、いままで誰も著さなかった、根本的に「お金って何?」という疑問に正面から答えてくれていること。お金は価値から価値へのパイプラインであるべきであって、価値そのものになってはいけないというメッセージ。それは決して最近わかってきたものではなくて、資本主義の黎明期から議論されてきたということ。



僕が強く同意したのは、各個人は、お金をため込むのではなくて、持続可能な価値をため込むべきであるということ。それは地域の人たちとの信頼関係であり、環境への配慮であるということ。



いかに現代の金まみれの世の中がいびつであるかを悟らせてくれる、必読の本といえる。


さらに詳しい情報はコチラ≫


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マンキュー経済学〈1〉ミクロ編マンキュー経済学〈1〉ミクロ編
N.グレゴリー マンキュー
東洋経済新報社 刊
発売日 2005-09


内容(「MARC」データベースより)
マクロ経済学入門のグローバル・スタンダード・テキスト。「経済学の10大原理」を大胆に提示。「ミクロ経済学のフロンティア」の章が追加され、さらに充実した2000年刊の第2版。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
マンキュー,N.グレゴリー
ハーバード大学教授。1958年生まれ。1980年プリンストン大学を卒業。1984年マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号を取得後、1987年29歳の若さでハーバード大学教授に就任。2003年より2005年まで大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務める。経済学の一流誌に掲載された論文は数多く、またマクロ経済学の定番テキストである『マンキューマクロ経済学』の著者でもある

足立 英之
1940年広島県生まれ。1963年神戸大学経済学部卒業。1970年ロチェスター大学Ph.D.現在、流通科学大学情報学部教授

石川 城太
1960年千葉県生まれ。1983年一橋大学経済学部卒業。1990年ウェスタン・オンタリオ大学Ph.D.現在、一橋大学大学院経済学研究科教授

小川 英治
1957年北海道生まれ。1986年一橋大学大学院商学研究科博士課程修了。一橋大学博士(商学)。一橋大学大学院商学研究科教授

地主 敏樹
1959年兵庫県生まれ。1981年神戸大学経済学部卒業。1989年ハーバード大学Ph.D.現在、神戸大学大学院経済学研究科教授


良い本だと思います。 2006-12-26
辞書ぐらい分厚い本です。とりあえず見やすいのが良いです。

学校では指定されているわけではないので、個人的に買って

読んでいます。全部読んだわけではないので、内容の評価は

できませんが、問題もついていて着実に知識が定着している

感じです。


さらに詳しい情報はコチラ≫


ネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまるネクスト・ソサエティ ― 歴史が見たことのない未来がはじまる
P・F・ドラッカー
ダイヤモンド社 刊
発売日 2002-05-24


マネジメントの大家、ピーター・ドラッカーによる未来予測。「日本にとっての最大の問題は(経済ではなく)社会のほうである」とし、来るべき未来を予測し、そこで生じる問題や脅威、機会を明らかにしている。
本書の中でドラッカーは、今日の先進国に共通する問題である少子高齢化のインパクトと、それに応じた雇用・マネジメントの変化について論じている。来るべき未来に対応するために、企業の雇用はどうあればいいのか、さまざまな雇用形態が入り乱れるなかで、マネジメントはどのようになされるべきなのか、個人はどのようにキャリアを磨いていけばよいのか、興味深い議論が展開されている。過去の人口ピラミッドの変化に触れながらこれからの社会を予見したり、また産業革命当時のヨーロッパを振り返りながらIT革命の本質について論じたりする部分には、ドラッカーの歴史観が表れていて読みごたえがある。
本書はまた、トップマネジメントやビジネスパーソンへの啓蒙という意味でも価値がある。トップを含む知識労働者の資質や教育、雇用、評価の方法など、知識社会で働くすべての人に欠かせない視点が提供されており、さらに、資本主義の原則では実現できない個人の豊かさについても言及している。本書で示されているドラッカーの歴史的視点からは、多くのヒントを学び取ることができる。(土井英司)

備えることの大切さ 2006-11-05
「マネジメントの父」と呼ばれるドラッカーの作品を通して、

経営学の知識を深めたいと考えて手にとった一冊。



結論から言えば、実践的な経営学の知識というよりは、

歴史、哲学的な要素が多く、

史実を多々例にあげているため、

個人的には若干読みにくい作品であると感じた。



それでも、ネクストソサエティでは

「経済よりは社会が重要な意味を持つ」という論点で、

少子高齢化、とりわけ少子化がもたらす影響や、

それに伴う移民問題、

フルタイムからパートタイム、契約社員への雇用形態の変化、

中高年が中心となる市場の変化、

資金に変わって知識が資本となる知識社会の到来、

専門職に従事する人々の劇的増加、

金銭重視からやりがい重視の社会、

情報社会、グローバル社会の到来など、

21世紀を生きる我々が決して避けて通ることのできない問題を、

明確に書きとめ、その問題に対する解決策を

(それはそれぞれが問題に対して今から備えることなのだが)、

大枠で提案しているところがすばらしいと思った。



ネクストソサエティとは結局のところ、

上に述べたようなこれまでには例のない社会構造がもたらす

様々な問題が起こる社会であり、

これまで通用してきた概念や問題への対処方法の効き目が

薄れる可能性が高い異質の時代なのであろう。



そして、これらの問題に備えている者だけが、

現実に問題と向き合った時に、

試行錯誤しながらでも前に進めるというドラッカーの主張は、

的を得ているのかもしれない。



この作品のエッセンスを要約するのであれば

決して今まで通用したことが、これからも通用するとは思わずに、

短期的、長期的な視野のバランスをとり、

継続、改善、そして時には破壊を効果的に用い、

歴史を多いに参考にしながら、

フレキシブルに対応していかなければならないとなる。



また、日本に関する記述がかなり多いため、

自分が生まれた国の歴史的、経済的な変遷も

大まかに理解することができた。



ただ、別々の論文やインタビューをつなげて

一つの作品としているため、

全体の主旨を理解するのが難しく、

前後で重複する部分もいくつかあったのがやや残念だった。


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