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ナニワ金融道 ゼニのカラクリがわかるマルクス経済学
青木 雄二 講談社 刊 発売日 2003-01 ブックレビュー社 マルクス経済学に関する画期的な入門書。「現在の閉塞しつつある日本経済を救うのはマルクス経済学である」 マルクス経済学に関する画期的な入門書だ。同じ著者の手による消費者金融業者を描いたベストセラー漫画「ナニワ金融道」のストーリーを引用しながら,著者は「資本主義の破綻」を提示し,「現在の閉塞しつつある日本経済を救うのはマルクス経済学である」と主張する。恐らく著者の主張には賛否両論があるだろう。しかし本書がマルクス経済学を面白く,平易に解説していることは確かである。 著者は資本主義経済を「金持ちが喜ぶ経済理論で,庶民にはまったく関係がない」との視点を明確にした上で議論を展開する。そして「金持ちばかりが得する社会に満足していたらあかん」と語りかける。「なにを今さらマルクスや」と言う者に対しては,こうした発言をすること自体がマルクス経済学をきちんと勉強していない証拠であると喝破する。 その上で本書は,「なぜ人はゼニに服従するのか」「マルクスはどんな人間だったのか」「資本主義は何がダメなのか」「そもそもゼニを稼ぐとは何なのか」,そして「人間が真の主人公になる社会とは?」と,議論を展開する。別に本書をマルクス経済学入門としなくともいい。現代資本主義経済の問題点を考えるという面でも,疲れず気軽に読める本である。 (ブックレビュー社) (Copyright©2000 ブックレビュー社.All rights reserved.) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 出版社/著者からの内容紹介 自由主義経済の「ゼニの論理」を知ると「ゼニの勝者」になれる!! 労働者はゼニを稼ぐために働いている。しかし、会社だって労働者がいなければ利益を上げられない。ここに資本主義社会の本質がある。人間の人格をも変えてしまうゼニの仕組みは非情だが面白い!! 今の経済状況を見ていて、だれでも素朴な疑問を持つと思う。官僚とか政治家、経済学者なんかが、こんなに山ほど税金を使って、なんで日本の経済ひとつ建て直せないのやろう。じつは、こうなることは、マルクスの経済学が、最初から指摘してきたことやった。日本の政治家や官僚が、資本主義のこの断末魔的な症状に対してなにもできないのは、マルクスを学んだことがないからや。 なにしろ、金持ちが喜ぶ経済理論なんぞ、庶民にはまったく関係ない。そういう面でも、マルクスの理論は、労働者ひとりひとりの毎日の生活を向上させるための武器となるのやから、実際に役に立つわ。ともあれ、命の次に大切なものはゼニだとしたら、このゼニの本質をよく知らなければあかんのや。マルクス経済学を知れば、ようわかるで。――「第1版の序文」より抜粋 ●マルクスとは――カール・マルクス・ハインリヒ(Karl Marx Heinrich)。国際的共産主義の祖。1818年、ドイツ・トリールに生まれる。1848年に「共産党宣言」を発表、以後、「経済学批判」「資本論」などで画期的な経済学理論を打ち立て、労働者がいかに資本家によって搾取されているかを明らかにした。1883年没。著者・青木雄二は、青年時代に30回以上転職、ゼニの魔力と世の中の裏の仕組みを経験したことから、マルクスの唯物論哲学に共鳴、「資本論」を『ナニワ金融道』の創作に大いに反映させた。 一般人向けの解説書 2006-09-16 資本論とか経済学批判をすでにお読みになられた方には不向きです。 アカデミックな本ではありません。この本は言わば「入門書」ですから・・・。 難しい経済学の書籍を読むのは億劫だが、暇な時間に社会の仕組みや金融の仕組みをやさしく知りたい方には読む価値があります。 一般人向けの切り口は如何にも青木 雄二流! PR |
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