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なぜ投資のプロはサルに負けるのか?― あるいは、お金持ちになれるたったひとつのクールなやり方
藤沢 数希
ダイヤモンド社 刊
発売日 2006-12-08


出版社/著者からの内容紹介
■外資系投資銀行マンで人気ブロガーの著者による、異常に率
直なマネー入門書■
本書は、外資系投資銀行マンで人気ブロガーの著者による、まったく新しいタイ
プのマネー入門書です。知性とユーモアをスパイスに、軽快かつシニカルな文章
で人生とお金の関係を、超率直に、身もフタもなく解説していきます。読んだ方
には、世界でたったひとつしかない、お金持ちになるための「正しい方法」を身
につけていただくことが可能です。
投資マニアでもなんでもない普通のひとが、人生においてお金とどう付き合って
いくべきなのか----仕事、家、教育、借金、投資についてどう考えたらいいの
か? そして、それらの背後にはどんな理屈があって、どんな戦略をとるべきな
のか、といったことを、やさしく楽しく身もフタもなく解説します。著者の藤沢
氏曰く「プロの言うことは当てにならない」。
ではどうすればいいのか? ノーベル経済学賞に基づいた、世界でたったひとつ
のお金持ちになるための「正しい方法」をプロ中のプロが伝授します。
(編集担当:加藤)

内容(「BOOK」データベースより)
日本人は、お金のことを知らなさすぎます。お金の世界では、世界中の秀才達がネギをしょったカモを手ぐすね引いて待ちかまえているのが現実です。家、教育、保険、投資…人生で突き当たる難問をどうしたらいいのか?現役外資系投資銀行マンの著者が、やさしく、楽しく、身もフタもなく解説します。


良くもあり悪くもある 2007-02-25
投資は、偶然性の強いゲームだと言っているが、この著者は株のことを知らないなと思う。

私は、投資は実力が多分に支配するゲームだと思う。投資と投機に区別はなく、区別する必要もないというのには同意する。

確実に勝つ投資法はないというが、99%勝つ投資法は存在する。私はそれを行っているが。

この著者は、ファンドマネージャーをプロと言っているが、証券会社のディーラーには触れていない。素人とプロがやって、素人も勝てると言っているが、大抵の素人は証券会社のディーラーには負けると思う。デイトレはやらない方がいいというアドバイスも投資を知らない人の意見。


この思考はまぁ50%くらいは正しいし50%は本当にそうかな?とも思えるが

その受け入れる50%にすごく共感できるし個人的にこの一冊は好きですね。

ちなみに著者の橘玲(あきら)さんは作家であり現在は投資を行っていません。

普通、この手の「実際に投資をしない物書き」に共感し辛く思いがちですが

著者は投機や投資をやり尽くしたうえでの「引退」である。

本人は最後に「私のささやかな体験がなにかの役に立つならば」と投資における完全なるひとつの答えを提示している。

しかし著者は本にも紹介されている投資の結論「合理的な投資法」を実践したことがない。

まるでパロディーのようだがこれも投資界におけるパラドックスなのだ。
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経済学を学ぶ
岩田 規久男
筑摩書房 刊
発売日 1994-09


内容(「BOOK」データベースより)
交換と市場、需要と供給、企業・政府などミクロ経済学の基本問題から、国民所得、財政金融政策などマクロ経済学の基礎までを、豊富な例示とたくみな比喩で説く明快な入門書であるとともに、今日の複雑な経済・社会を正しく読み解きたいという読者にむけて、現実の経済・金融問題などを幅ひろくとりあげ解説する、役にたつ生きた「再」入門書である。


大学受験生にもおすすめ  本書の読者層は広く設定されているようですが、本書は高校生にも推薦できる良書だと思われます。
 大学受験において志望学部をどこにしようかと考え始めたとき、「文学部や法学部でやることはだいたい想像がつくけど『経済学』って何?」と感じた人は多いのではないかと思います。
 この『経済学を学ぶ』では数学的なモデルを使わずに、経済学の本質的な内容が本当に分かり易い文章で説明されています。需要、供給、規模の経済、弾力性といった経済学に必須の概念が素直に理解できるような印象を覚えます。
 経済学の分析対象の範囲だけではなく、経済学のモノの考え方の基本が1冊に納められており、悩める受験生が進路を決める際の参考になることと思います。
 もちろん、大学受験以外の場面でも、「公務員試験の科目に経済学がある」とか、「読まなきゃいけない論文や本に経済学の概念が利用されている」とか、「新聞やニュースで報道される経済に関する出来事の背景にある仕組みをなんとなくでいいから知りたい」といったような場合に有用な本であることには違いありません。

所得から潜在能力へと発想を転換する。
これは誰しも異論を唱える人はいないだろう。しかし、その潜在能力を何で計測するかは非常に大きな問題である。
本の中でも検討されているが、ほしいデータが見つからないこともあるし、データとして収集することが不可能な場合も多い。
この本だけでは具体的な指標が明示されることもなく、既存のミクロ経済学に匹敵するほどの理論的にもされているとは言えない。
それでもこの本が必要とされるのは、今までの経済学で考えられていた前提が正しいかどうかを考えることが必要だということであろう。
愛と経済のロゴス―カイエ・ソバージュ〈3〉
中沢 新一
講談社 刊
発売日 2003-01


宗教学者や思想家としてだけではなく、第一級の語り手としても知られる中沢新一先生の講義に出てみよう。「聞き手との間の駆け引き、関心を寄せるための演技」がともなうその講義は、さながらライブ・パフォーマンスのようだ。学生はおろか部外者までもが押しかけるという、そんな人気講座を活字化したのが「カイエ・ソバージュ」のシリーズ。各巻が読みきりなので、興味のありそうな巻から気軽に手に取れるのもうれしい。 
3冊目にあたる本書ではズバリ「経済」がテーマ。とはいっても文字通りの経済学のことではない。バレンタインデーに備えて女の子がチョコレートを購入するとき、店員は値札を外し包装をし直すことによって商品としての痕跡を消す。贈りものの価値(贈与)は、商品の値段(交換)ではなく、人間関係における意味や感情によって決まるからだ。同様にアメリカ原住民のポトラッチという祭りでは、亡き首長のために、新しい首長が貴重品を海に投げ込む(純粋贈与)慣習がある。そこでは気前のよさが首長の威信を高め、それが部族全体の霊力の活性化をも意味した。太古の世界では、他人に贈りものをすること(贈与)や、神や自然に感謝し捧げものをすること(純粋贈与)が、重要な経済活動だと考えられていた。
その後、貨幣が発明されて資本主義が生まれていくまでを、著者は北欧における聖杯伝説やクエーカー教徒の集会などの豊富な事例をつかって楽しく読みといていく。が、そこから導きだされてくる答えはシビアなものだ。ヨーロッパから生まれた資本主義という商品経済(交換)ばかりが発達してしまい「交換」「贈与」「純粋贈与」の3つのバランスが崩れ、現代では何から何までが経済の影響下にあるような状態になった。かつてないほど豊かな時代なのに、実感としてあまり幸福でも豊かでもない社会。だからこそ、神話的な知の力を借り、資本主義の彼方に新しい社会形態や経済学を打ち立てるべきだと中沢先生は提案するのだ。(金子 遊)

問いかけてみる 2005-10-26
(1)では神話論、(2)では国家論、(3)では贈与論。志賀直哉から始まって、マルクス、モース、ケネー、親鸞、ラカン、宮沢賢治が登場する。おもしろいキャスティングだと思う。
映画の世界なんかはまさにそうなんだろうけど、「どんな作品になるか」ということは「どんな物語にするのか」ではなくて「誰をキャスティングするのか」ということでほとんど決定する、かもしれない。そういえば、「どんな会社になるか」というのは「どんな事業をするのか」ではなくって、「どんな人と会社を作るか」によって左右される、と『ビジョナリーカンパニー』という本に書いてあった。その通りかもしれない。ヒューレットさんとパッカードさんは、まず信頼できる仲間を集めてから「さて、何をしようか」と考えた。井深さんと盛田さんもそうだった。らしい。
これって、批評についても言えることだと思う。
ということで、内容はよくも悪くも非常に刺激的。ちゃんとこれ、二倍くらいの分量にまとめてほしいな。
個人的に印象に残ったのは、この箇所。「語りかけ」というテーマについては、最近読んだ川崎徹と重なっている。
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私たちのまわりで、何かが私たちに向かって応答するのをやめています。私たちがその何かに対して、「適切な問いかけ」をおこなうのに失敗しているからです。ペルスヴァルとは違って、その何かに問いかけをしなかったから、そうなっているのではありません。人間はうるさいくらいに饒舌に、その相手に話しかけてきました。しかし、話しかけ方、問いかけ方がまずいために、その相手は深い沈黙に入ったまま、応答を送り返してこないのです。
その「何か」のひとつが、「自然」であることは間違いありません。今日では科学が、もっぱらこの自然への問いかけ役の正統的な地位を独占している感があります。(…)
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人間が問いかける対象は、4万年の昔も、今も、変わらない。自然と、人間自身だ。対象が変わらないのに、問いかけ方は随分と変わってきた。現代社会における「問いかけ方」は決して普遍的なものではない。
ということをまず中沢さんは言いたいのだと思う。
「問いかけ方」については、いろいろなオプションがある方がいい。いろいろオプションを持っていたほうが、おりこうさんだ。


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