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稲盛和夫の実学―経営と会計
稲盛 和夫 日本経済新聞社 刊 発売日 2000-11-07 本の帯に「会計がわからんで経営ができるか!」と印刷されている。 会計というとつい「勘定が合えばそれで良い」「会計は専門に勉強した特定の者にしか理解できない」という感覚にとらわれてしまう。特に経営者は「利益追求=売上追求」と考えてしまい、会計をおざなりにしてしまいがちなのではないだろうか。そこを著者は自身の経験からなる「経営学」と「会計学」を結びつけてわかりやすく説明している。 経営に役立つ会計とはどうあるべきか。事業を安定軌道に乗せようと思うのなら、数字に明るく、しかも「安定性」を持続する会計でなくてはならない。安定は、「儲け」のなかから出てくるということも覚えておく必要がある。「儲け」るためにはどうすればいいのか。 その答えを導き出した著者が「なぜ」という言葉に徹底的にこだわり、追求する人だということが、この本を読み進めていくうちによくわかってくる。「簿外処理は一切許さない」「ディスクロージャーを徹底する」という一見当たり前の議論ながら、そこはさすがカリスマ性に富んだ著者。具体例を交えての論述には説得力がある。 「経営のための経理である」という「実学」は、経理を専門に勉強してきた人にとっては「目から鱗」の思いをするだろう。会計学とは経営哲学と完全に合致する理原則であることをあらためて認識させられる。(大高真子) 含蓄がある 2007-02-18 稲盛さんの経営に対する思想と京セラでの取り組みが色々と書かれているわけですが、最も特徴的なのは、売価還元原価法という原価計算法を取り入れていること。特に製造業においては、在庫が存在する以上、この方法は非常に合理的な発想なのかもしれないと素人ながらに感じた。 現在の自分では、実感を伴って理解するまでには至らないのが悔しいところ。将来経営をするときのために、手元に置いておきたいと思う。 PR
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