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医療経済学の基礎理論と論点 講座 医療経済・政策学 第1巻

勁草書房 刊
発売日 2006-06



本書から医療経済・政策学が始まる  本書は、「講座 医療経済・政策学」全6巻と関連書と位置付けられる「医療経済・政策学の視点と研究方法」の第1巻です。

 本書の巻頭の講座編集委員会による「刊行の言葉」に、本講座の狙いが明示されています。

 問題意識の前提として、現代を超高齢社会と医療不信の中、国民皆保険制度を維持しながら医療の質を引き上げ尚且つ医療の効率化の両方を達成することが求められる時代と規定し、その為に2つの事項をめざすとしている。

 第一に、政策的意味合いが明確な医療経済学研究と、経済分析に裏打ちされた医療政策研究との統合・融合。

 第二に、実証研究の面で欧米に遅れたわが国の研究を、各国の歴史と文化に根ざした医療制度であり直輸入することができない点を踏まえた上で、わが国の研究成果と欧米の研究成果の統合。

 以上を踏まえた上で第1巻の本書目的を、田中滋「はしがき」は「医療経済学を成り立たせる基礎理論と、それを使用した医療をめぐる論点の提示」としている。

 本書の構成の詳細は、他のデータを参照して頂くとして、第1章 医療経済学の潮流―新古典派医療経済学と制度派医療経済学(権丈善一)は、その冒頭に福澤諭吉の言葉を置いています。

 「経世の学亦講究すべし」、これは1882年3月23日付けの『時事新報』において、福澤諭吉が慶應義塾において若者に政治経済を教えることに対する世間の批判に対する反論の一文です。

 全6巻の実質的な冒頭が、ここから始まることに私は興味を持ちました。その意味の読解は、本書をお読み頂き各自で考えて頂くとして、全6巻と関連書の読了を無理と感じる方にも、まずは本書をお読み頂き、そこに「医療経済・政策学」がある。この世に「医療経済・政策学」があることを了解頂ければと思います。

 本書から医療経済・政策学が始まる。

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